ここでダメなら諦めるしかない(歯科医師編)

理事長の河合です。研修会で若い歯科医師の方の悩みを聞くと、一言で言うとこうなります。「理想を追求できない現実をどう脱するか」と言うことです。

これらに背景はこうです。

多くの歯科医師が理想を抱き、歯科大学を卒業します。しかしその後現実の世界に誰もが驚くものです。どんなことが始まるのか?

「生きていくため、飯を食っていくための仕事を覚える」と言うことが始まるのです。

しっかりと治療をしたい、質を上げた治療をしたい、とそんなハートはいつしか仕組みによって奥深くに封印されてしまうのです。

健康保険というものは見方によっては非常にすぐれたシステムなのですが、ある見方をすると、

全国津々浦々全て点数が決まっており、場所や人件費、治療時間は勘案されない。

報酬は、自分のあげた診療点数によって決まり、コストを低く、短時間で何本歯の治療したかということによって決定されていってしまうというわけです。ここに精度や満足度などは含まれません。

このフレームの中では、何が仕事の成功かといえば、コストをカットし短時間で数を捌くことになっていってしまうわけです。

歯科医療も求められるレベルがあり、虫歯だらけの場所ではこれらの治療は求められるでしょう。

多くの人が歯が痛かったり、噛めなかったりしてる状況では、痛みを取り、とりあえず噛めるようにするというミッションはとても大切です。

しかし、人生100年時代に備えてということが求められる世界では、このフレーム内ではとても満たすことができなくなってしまうのです。

このフレームの外に出ることは大変勇気がいることですが、良質の歯科医療を求めておられる方は多数いらっしゃいます。それを実践してるのが我々であって多くの方が全国から集まってきていただいています。

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