執筆:歯科医師 河合良治
歯を失ってしまった場合には、大きく分けて3つの治療法「インプラント、ブリッジ、義歯(入れ歯)」がありますが、今回は「ブリッジ治療」の費用についての記事です。
ブリッジ治療はご存知かと思いますが、歯を失ってしまった部分だけでなく、その両隣の歯も一緒に治療する必要があります。よく質問を受けるこの治療費についていっしょにみていきましょう。
今回は一般的にブリッジと言われるものの治療費用についてお話ししていきます。保険だけでなく自費治療でのブリッジの費用についてもお話ししていきますので参考にしてください。
欠損歯の数や材料によりブリッジの費用は異なる
ブリッジは、歯を失った場合に適用される治療法ですが、失った歯の本数と使用する材料によって費用は変わってきます。保険利用の場合と自由診療の場合があります。
参考:日本補綴歯科学会
保険のブリッジの費用
まずブリッジ治療が保険で治療が可能かどうかとことですが、少数の欠損(失った歯)であれば大体保険適用を受けます。ただし犬歯欠損を含む場合は適用にはならないので注意してください。
費用は、欠損している歯の数などによって費用は変わってきます。1本欠損で2本支台の3本の場合と、2本欠損で2本支台の4本の場合は違うと言うことです。
保険の点数つまり診療報酬は毎年更新されますし、また加入している保険によって本人の負担率(あなたの支払う額)が変わっていきますので、あくまで目安にされて詳細は通院されている歯科医院へご相談ください。
ざっくりですが保険適用のブリッジの負担費用をまとめてみました。(保険のルールは変更されますので、ざっくりの報酬の表記です。)
<前歯ブリッジの場合>
・1歯欠損(3本連結) 負担金28,000円ほど
・2歯欠損(4本連結) 35,000円ほど
・2歯欠損(5本連結) 44,000円ほど
・2歯欠損(6本連結) 55,000円ほど
<奥歯ブリッジの場合>
・1歯欠損(3本連結) 約20,000円ほど
・1歯欠損(4本連結)約26,000円ほど
自費のブリッジの費用
自費のブリッジの費用ですが、こちらは材料や地域によって費用が異なってきます。こちらも大体の相場になりますので、歯科医院によって異なってきます。
<3本のブリッジの費用>
・従来はメタルボンドブリッジよりオールセラミック系のほうが治療費が高い傾向がありましたが、近年は金属代が高くほぼ並んできてる傾向があります。
メタルボンドブリッジ:300,000円~500,000円
・ジルコニアブリッジ:330,000円~500,000円ほど
・オールセラミック:330,000円〜400,000円ほど
保険と自費のブリッジはどちらがおすすめ?
どちらがおすすめか?この質問は愚問です。その人の状況によってまるで異なるわけですから。ケースバイケースです。なにを大切にするかによるからです。健康第一という考えで、現在の口の衛生管理もよくできていて時間も、費用もしっかりあると言う人に自費以外の選択肢はないでしょう。逆に噛めればいい、歯はどうせなくなるさと思っている人に自由診療は合わないと言うわけです。
そして、どの歯科医院でも同じスキルということはありませんから、前提条件でまるで変わるわけです。歯科医の腕と思われがちですが、あなたの重視する価値観が歯科医院側にしっかりと伝わっているかと言うのがポイントです。あなたのことをよく知ってもらえたのであれば、あなたにぴったりの提案が出るでしょう。
費用だけを考えると自費のブリッジはハードルが高いように感じますが、衛生管理をしっかりとおこない自分にあったものをしっかりと入れば安定するのです。その条件が揃っていて将来的な目で見ると自費のブリッジはコストパフォーマンスが良いと言うことになるのです。
費用と治療方法のご相談もしてください
当院では、自費の治療がメインですが、むやみに自費治療だけをおすすめすることはありません。
また、ブリッジだけでなく入れ歯やインプラントなど、他の選択肢もご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
今回はブリッジの費用についてお話ししました。ブリッジ治療は失った歯の本数によって費用も大きく変わってきます。また、保険治療であれば約2万円から治療ができますが、地方での自費治療でも30万円以上と高額な費用がかかってきます。ご自身のお考えにあわせて歯科医師と相談してご自身に合うものを選択しましょう。
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