執筆:歯科医師 河合良治
皆さんは定期的な歯科検診に行っていますか?行こうと思ってもなかなかいけない人も多いです。歯は痛くなってから歯医者に行けばいい!なんて考えている方もいるくらいですから。
最近では、虫歯や歯周病にならないために予防的に歯科検診にいく人が増えてきています。日本でも予防歯科の意識が広まってきていると言うことはとても良いことです。しかし検診の内容はクリニックによって大きく違いますので、「検診」という言葉だけで満足しないようにしてください。
今回は歯医者での歯科検診について詳しくお話ししていきます。
歯医者の検診って何をするの?
歯医者の検診と聞くと、虫歯のチェックやクリーニングをイメージする人が多いのではないでしょうか?検診では、実は他にも色々なこともあるので詳しくご紹介していきます。
検診とは一般的な用語であり、厳密には歯科クリニックなどにより行う処置は異なります。また健康保険の対象ではありません。
よくある健康診断や、学校検診は視診といって歯科医が目で診察するだけの検査であり、精度は劣ります。小児などの場合はこれで十分なことも多いですが、成人の場合はもう少し他の検査項目もいれた検診をお勧めします。
内容は主に以下のものが挙げられます。
・虫歯の検査(主に視診)
・歯周組織検査(歯周病の検査)
・咬み合わせのチェック
・歯石取り(スケーリング)
・PMTC
・ブラッシング指導
・フッ素塗布
一つ一つ詳しく説明していきますね!
虫歯の検査
歯科医師により虫歯の有無をチェックします。基本的には歯石除去を行った後に虫歯チェックをすることが多いので。検診の最後の方にする医院も多いと思います。
歯と歯の間の虫歯や奥歯の虫歯はご自身では気づけないところが多いのでしっかりと確認してもらいましょう。虫歯になっていそうな怪しい場所があればレントゲン撮影を行うこともあります。
歯周組織検査(歯周病の検査)
歯周組織検査は簡単に言うと歯周病の検査です。プローブという専用の器具を使い歯茎と歯の境目の歯周ポケットの深さを測っていきます。
正常の深さが1〜3mmですが、歯周病が進行してしまっている歯肉では4mmを超えるような深さになり、重症の歯周病の患者さんでは10mmを超えるほどプローブが入っていくこともあります。
検診では必ずこの数値をはかり、レントゲンと一緒に骨の吸収を確認していきます。
参考:e-ヘルスネット
咬み合わせのチェック
検診では咬み合わせのチェックも行います。この時に、食いしばりや歯ぎしりによる影響などもチェックしていきます。咬合に問題がある場合は歯科矯正の相談に乗ったり、マウスピースの作成などを進めていきます。
歯石とり(スケーリング)
一連の検査が終了したら、専用の器具を使い歯石とり(スケーリング)を行っていきます。
超音波の振動で硬くなった歯石を砕きながら細かいところまで綺麗にしていきます。普段の歯磨きでは歯石は除去できませんので、このスケーリングはとても重要なケアになります。
PMTC
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)とは、プロによる専用の機械を使ったクリーニングのことです。
専用の機械と歯磨剤を使って歯の表面をツルツルに磨き上げ、歯の周りについているバイオフィルムや着色を除去し、再び歯垢(プラーク)が付着することを防ぎます。
ブラッシング指導
患者さんによって必要なブラッシング指導を行っていきます。
歯周病が進行している方には、歯ブラシでの効果的な磨き方や、歯間部の虫歯のリスクが高い方にはフロスや歯間ブラシの使い方などその人に合わせた指導を行うことで、正しいホームケアができるようにしていきます。
フッ素塗布
クリーニングが終わったら最後にフッ素塗布を行います。
フッ素は虫歯予防に効果的な薬剤として世界中で使われている薬剤です、安全で虫歯予防に高い効果を発揮しますので、歯が生えたてのお子様や虫歯のリスクが高い方には積極的にフッ素塗布をおすすめしています。
参考:テーマパーク8020
池袋同仁歯科クリニックの検診
当院でも歯科検診の方のご予約いつでも承っております。何も症状がなくても一度検診にいらしてください。
また自費での検診「歯科ドック」も行っております。
私たちの予防型の歯科医療はデンタルドック(歯科ドック)であなたのお口のすみずみまで現状を確認してから、あなたと計画的に「生涯歯を残すための健康的歯科治療」を進めていきます。
一度しっかりとご自身のお口と向き合いたいと感じている人にはぴったりなので、気になる方はぜひご相談ください。