執筆:歯科医師 河合良治
虫歯や歯周病が進行してしまい最終的に治療として選択されるのが「抜歯」です。しかし、どんな方でもなるべく歯を抜くことは避けたいと考えています。これは私どもも同じ考えです。
当院でも、できるだけ自分の歯で食事してもらいたいと考えているので、なるべく歯や歯の神経をギリギリまで抜かない治療を心がけています。ただ残しておいて他に問題が出る場合にはしっかりとお伝えして、必要な治療をご提案させていただきます。今回は池袋の歯医者、池袋同仁歯科クリニックが「なるべく抜かない治療」についてお話ししていきます。
歯を抜くケースってどんな時?
歯を抜くケースには主に2種類あります。虫歯によって歯の根っこ部分だけが残ってしまい治療が不可能な場合と歯周病で歯を支えている骨が溶けてしまいグラグラになってしまった場合です。
虫歯の場合
虫歯には進行によって段階があり、CoからC4まであります。
抜歯が必要になるケースとしては一番末期であるC4で虫歯により歯の根っこ部分だけが残ってしまった場合です。この場合は、神経の治療をしても被せ物を立てる土台が作れるほど歯が残っていないため抜歯の適応になってしまいます。
参考:テーマパーク8020
歯周病の場合
歯周病にも進行によって段階があります。一番末期である重度の歯周病では、歯を支える顎の骨の大部分が溶けてしまい、歯が勝手に抜けてしまうほどグラグラしてしまいます。
そのため、誤飲の防止や痛みの除去として抜歯を選択することがあります。
なるべく歯を抜かない治療
一度抜いてしまった歯は元に戻ることはありません。永久歯の本数は人により28本~32本ですが、80歳の時には20本の自分の歯が残っていることを目標にしましょうという「8020運動」が行われています。
歯は1本なくなるだけでも、他の部分に悪影響を及ぼしていきます。そのため、当院でもなるべく歯を抜かない治療を心がけています。
虫歯に関しては、できるところまで根管治療を行い、健全な歯質を残していくようにしていきます。
歯周病についても重度に移行しないための歯周病治療や歯周外科治療そして、重度の方にはできるだけ歯を抜かずに済むよう定期的に歯科医院での管理を進めています。
なるべく神経を抜かない治療
歯を抜くだけでなく、歯の「神経」を抜かない治療も重要です。虫歯等で歯の神経を抜いてしまうと、歯は途端にもろくなり将来的な予後も悪くなります。
そのため、どの段階で根管処置を行うのか見極めるには豊富な経験や確かな技術力が必要になってきます。虫歯が大きくてもまだ神経が残せそうな歯に無理矢理根管治療はせずに、慎重に治療を行いその後も経過観察を行っていきます。
当院では、治療経験が豊富な歯科医師がなるべく歯の神経を抜かない治療を行っていきますので、虫歯で悩んでいる方はぜひ一度相談してください。
歯を抜いてしまった後でも
残念なことに歯を抜いてしまう結果になって場合でも、快適に食事ができるよう、ご自身の歯のように復元するため「インプラント治療」をおすすめすることがあります。
また、当医院では外科術式を少なくし、患者さんの負担を減らすために、時代に即した術式を採用し抜歯と同時にインプラントの埋入が可能です。
これは、「抜歯即時インプラント」と言う治療法ですが、通常のインプラント治療に比べて治療期間と痛みや腫れの減少が期待できます。
ただ見た目をよくするだけでなく、噛み合わせやその後のメインテナンスまでトータルでサポートさせていただきます。抜歯になりそうなケースでお悩みの方はぜひ一度池袋同仁歯科クリニックでご相談ください。
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