執筆:歯科医師 河合良治
透明なマウスピースを使ったインビザラインは、矯正器具が目立たないことから社会人や学生の方からも人気の治療法です。近年ではワイヤー矯正と並ぶほど、その人気が高まってきています。
矯正治療につきものであるのが「痛み」ですが、インビザラインでは痛みを感じやすいのか?不安に思っている方もいるのではないでしょうか?今回はインビザラインの痛みついてお話ししていきます。
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インビザラインは痛みを感じる?
結論から言いますと、ワイヤー矯正(マルチブラケット矯正)に比べるとインビザラインの方が痛みを感じにくいです。その理由としては、何枚ものマウスピースを短い期間で交換していきながら少しづつ歯を動かしていくためです。
ワイヤー矯正では、ワイヤーをかけた後に強い力が歯に加わるため一時的に強い痛みを感じることがあります。
インビザラインでは、ワイヤー矯正よりも繊細に細かく動かしていくために痛みを感じにくく治療も同じスピードで行うことができるのです。
他にも、ワイヤー矯正では矯正器具がゴツゴツしていたり尖ったワイヤーを使用するために、まれに歯肉や舌に当たって口内炎ができてしまいます。
口内炎ができたことのある人はわかると思いますが、小さくても強い痛みを感じやすくなります。何度も繰り返してしまうということも矯正治療では少なくありません。
インビザラインでは、表面がなめらかなマウスピースを使うために、歯肉や舌に当たりにくく口内炎ができるリスクも低いです。そのため、全体的に痛みを感じにくい矯正方法だといえます。
関連記事:マウスピース矯正とワイヤー矯正の比較、メリットデメリット
インビザラインも痛みが0ではない
ワイヤー矯正に比べてインビザラインは痛みを感じにくいとお話ししましたが、残念ながら痛みが0であるとは言い切れません。
歯を動かす際には少なからず痛みを伴うことがあります。
特に初めてマウスピースをつけた時や、新しいマウスピースに交換したばかりの頃は、マウスピースの形に歯列が合わないために痛みを感じやすくなります。
ただ、3日もたてば徐々に慣れてきて痛みもなくなっていきますの安心してください。
他にも、マウスピースやアタッチメント、アンカースクリューや顎間ゴムをかける部分にしたや歯肉があたり痛みを感じることもあるようです。
痛みが長引く場合は、歯科医院でも対処できますのでお気軽にご相談くださいね。
参考:日本矯正歯科学会
インビザラインで痛みを感じやすい場面
ここでは、インビザラインに痛みを感じやすい場面をいくつかご紹介していきます。
・マウスピースの装着時
・マウスピースの交換時
・顎間ゴムの装着時
・アタッチメントの装着
・固いものを噛んだ時
先ほども少しお話ししたように、マウスピースを初めて装着する際や新しいマウスピースに交換する際は、歯がまだマウスピースの形に動いていないために痛みを伴うことがあります。
また、顎間ゴムやアタッチメントの処置をした際にも、新たな力が歯に加わるようになるため痛みがでやすくなります。
どれも数日から1週間ほどで痛みが治りますが、我慢できないような痛みが続く場合はすぐに歯科医院で相談してください。
インビザラインの痛みを軽減するために
インビザライン中の痛みをなるべく避けるためにも、矯正中は固いものをなるべく噛まないようにしましょう。
矯正中は歯を顎の骨から動かしているために、とても不安定な状態です。矯正器具以外の強い力が加わることで痛みが起きやすくなります。
食事の際にもなるべく固いものは避け柔らかいものを食べるようにしましょう。
関連記事:マウスピース矯正中に間食してもいい?注意点について
まとめ
今回は、インビザラインの痛みについてお話ししました。インビザラインはワイヤー矯正と比べても痛みを感じにくい矯正方法といえます。
ただし、歯を動かす際にはどんな矯正方法でも痛みを感じることがあります。特にマウスピースを初めて装着した際や、新しいマウスピースの交換した際には痛みを感じやすくなりますので、固いものを噛まずに安静にしていましょう。
もし矯正中に痛みにお悩みの場合は、我慢せずにいつでもご相談くださいね。
当院では矯正相談を行っていますので、お気軽にご予約ください。
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