執筆:歯科医師 河合良治
入れ歯やブリッジに続く第三の治療法として、メジャーになってきたインプラント治療。
しかし、外科手術が必要なことや、顎の骨にインプラントを埋め込むといった内容から「安全性はどうなの?」と不安に思う方もいらっしゃいます。
今回はインプラントの安全性やリスクなどについてお話ししていきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
インプラントに使われている材料は安全?
まずインプラント治療に使われるインプラントの材料についてお話しします。
インプラントには「チタン」と呼ばれる金属が使われており、チタンはアレルギーの出にくい金属としてペースメーカーや、人工関節など医療のあらゆる分野に使われています。
そのため、金属アレルギーをお持ちの方でも比較的安全に使用することができ、不安な方はインプラント治療前にチタンアレルギーのパッチテストなどをおすすめしています。
インプラント治療のリスクについて
どの治療においても言えることですが、インプラント治療も必ず成功するといった保証はありません。
インプラントを入れたけれど、その後うまく骨と癒着せずに抜けてしまった、インプラントのオペ中にトラブルが発生したなど、さまざまなリスクがあることも理解しておきましょう。
次ではインプラントの術前、術中、術後のリスクについてそれぞれお話ししていきます。
インプラント術前のリスク回避
インプラントは誰でもできる治療というわけではありません。そのため、インプラント治療が安全にできるか、どうか事前にしっかりと検査する必要があります。
安全なインプラント治療のための画像検査としては、単純 X 線撮影に CT 撮影を組み合わせることで患者様の顎の骨の厚みや、インプラントが入るスペースがあるか、神経の位置などをCT撮影により詳しく確認していきながら治療計画を立てていきます。
そのため、治療前の検査や治療計画を丁寧にしてくれる歯科医院で治療を受けましょう。
参考:厚生労働省(インプラント術前検査でのCTの重要性について)
インプラント術中のリスク回避
インプラントは外科手術になりますので、オペ中のリスクも少なからずあります。
術中に神経や血管を傷つけてしまう、上顎洞(上顎内にある空洞)を傷つけてしまう、正しい位置にインプラントが入らなかったなどです。
これらのトラブルを回避するには、インプラント治療の経験が豊富な実績のある歯科医師がいること、そして事前にしっかりとした治療計画をたてることが大切です。
インプラント術後のリスク回避
インプラントはオペが成功したら終了というわけではありません。術後は、インプラントを長持ちさせるためのメインテナンスが必要になります。
メインテナンスを怠ると、インプラント歯周炎を起こし、歯周病のように最悪の場合はインプラントが抜けてしまうこともあるのです。
これらのリスクを回避するためにも、患者様自身での口腔ケア、そして歯科医院でのクリーニングを忘れずに行いましょう。
安全なインプラント治療を受けるための歯科医院選び
安全なインプラント治療を受けるには、歯科医院選びも最も重要になります。
インプラントに力を入れている、そして実績のある歯科医師がいるところで治療を受けるようにしましょう。その際には以下の点もチェックしてみて下さい。
・CT(口の中を立体的に検査する機材)はあるか
・質の高いインプラントの材料を使用しているか
・詳しく治療計画について説明してくれるか
・治療後のメインテナンスに力を入れているか
当院のインプラント治療
池袋同仁歯科クリニックでは、厚労省から指定されているインプラント治療指針に準拠しています。
むやみやたらにインプラントをおすすめするのではなく、本当にインプラントがベストな治療法なのか?次のインプラントが必要にならないように、今回のインプラントが最後になるようにお口全体をトータルで検査して予防をベースにした診療方針を考えます。
また、インプラント治療においても、治療後にメインテナンスがしやすい設計を考え、安全に治療ができるようにインプラント体も会社の経営母体がしっかりしているところを基準に選んでいます。
経験豊富な歯科医師が治療を担当しますので、安心してご相談ください。
まとめ
今回はインプラントの安全性についてお話ししました。インプラントは術前、術中、そして術後とさまざまなリスクがあるのは事実ですが、当院ではそんなリスクを回避するために細かい部分にまでこだわった治療をご提供しております。インプラント治療についてお悩みのかたは、お気軽にご相談ください。
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