院内感染対策
現在受付では全ての方に検温と手指消毒をお願いしています。診療室はすべて個室なので安心して診療を受けられます。
当医院では、20年以上前より徹底した感染予防対策を実施しておりますが、さらに現在は新型コロナ感染予防の一環として来院時には全ての方に検温、手指消毒の徹底をお願いしております。また熱や咳が出る場合には来院をお控えくださるようにお願いいたします。
治療器具は従来より個別にすべての方に廃棄もしくは完全滅菌して治療を行なっており、診療台はアルコール消毒を行なっております。≪完全予約制の個室診療≫
院内感染とは、病院内で感染することをいいます。衛生管理は一番大切なところなのですが、一番見えにくいところでもあります。当医院は責任者をおいて管理しています。ニュースなどでは歯を削ったりするあの道具(ハンドピース)が消毒程度で使いまわされてるという報道がありましたが、それは事実です。院内感染対策は非常にコストのかかる問題であり、多くのハンドピース(歯を削る器械)を所有するのは保険診療では、サポートされず、点数も割り当てられないことから、非常に難しい問題です。
池袋同仁歯科クリニックでは、すべての器具を滅菌しています。
当医院に医療関係者の方が多くご利用されておられるのは、やはり医療界の実情を知っておられるからでしょうか。
完全個室にて診療しており、この部屋にあなただけの準備をお待ちしてお待ちしております。
(2006年9月29日移転時より)
完全個室の利点はプライバシーの確保だけでなく、衛生管理がしやすいことです。
このように我々はかねてから対策していたわけですが、ついに2014年5月19日 読売新聞で【歯削る機器 7割使い回し…院内感染懸念】と記事がでて世間を騒がせました。
以下は記事の抜粋です。
≪≪【『調査は、特定の県の歯科医療機関3152施設に対して実施した。2014年1月までに891施設(28%)から回答を得た。
滅菌した機器に交換しているか聞いたところ、「患者ごとに必ず交換」との回答は34%だった。一方、「交換していない」は17%、「時々交換」は14%、「感染症にかかっている患者の場合は交換」は35%で、計66%で適切に交換しておらず、指針を逸脱していた。別の県でも同じ調査を07~13年に4回行い、使い回しは平均71%だった。研究班の泉福せんぷく英信・国立感染症研究所室長によると、多くの歯科では、人手や費用がかかり、簡単な消毒や洗浄をしただけで繰り返し使っているとみられる。』≫≫
どんなクリニックでも消毒はしているのです。そこまでひどいクリニックはないでしょう。
しかし、消毒では死なない菌、ウイルスがいるわけです。
すべて死滅させることを滅菌というのです。
すべて滅菌となると上記の研究所所長がおっしゃっているとおり、人手、コストがかかるわけです。
歯を削るキーンという器具も1本10万くらいするわけですから。
患者数分を購入するのは一般的な歯科では大変というか無理です。診療ごとに診療報酬が決まっている保険診療では時間やその他材料代がかかればどんどん経営は苦しくなるわけで医院の存続問題にもなってしまうわけです。やればやるほど経営が苦しくなるわけです。
患者さんたちは『いや先生私たちそれくらい払うよ。』とみなさん協力的でしょうが、実はこれはできないのです。これこそが健康保険診療の根底にある大問題なのです。現在の保険制度では『差額徴収』といって負担金を少なくしたり、多くしたりすることは禁止されているのです。つまり、保険診療で患者さんの為にいいことをしようと思ってもユニクロさんのように多売薄利で考える超大型クリニックでない限り、難しいわけなのです。
ですから、私どもは安心安全の場の提供を第一の理念とあげていますから、つねに理想は何か?と考え、この衛生管理にも力を入れてきたわけです。
高圧蒸気滅菌器〔オートクレーブ〕完備・器具は全て滅菌・針は使い捨てです。
歯科医院における感染対策の重要性と標準予防策
(スタンダードプリコーション)
歯科医院では、日々多くの患者さんが治療を受けられています。しかし、全ての患者さんの感染症に関する情報を正確に把握することは困難です。患者さんご自身も、感染に気づいていない場合があるからです。
そのため、医療サイドでは、全ての患者さんを感染している可能性があると想定し、標準予防策を徹底することが非常に重要です。
標準予防策とは?
標準予防策とは、「あらゆる人の血液、すべての体液、汗以外の分泌物、排泄物、損傷のある皮膚、および粘膜には感染性があると考えて取り扱う」という考え方のもとに行う感染予防策です。つまり、全ての患者さんに対して、同じように感染予防策を講じるということです。
なぜ標準予防策が必要なの?
- 患者さんへの感染予防: 歯科治療では、血液や唾液に接触する機会が多く、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、HIVなどの感染症のリスクがあります。標準予防策によって、患者さんへの感染リスクを大幅に減らすことができます。
- 医療従事者への感染予防: 歯科医療従事者も、患者さんからの感染リスクにさらされています。標準予防策を徹底することで、自分自身の健康を守ることができます。
標準予防策の主な内容
- 手指衛生: 治療の前後や、汚染された物品に触れた後には、石鹸と流水で十分に手を洗うことが重要です。
- 個人防護具: グローブ、マスク、ゴーグルなどを適切に着用することで、血液や体液との直接的な接触を防ぎます。
- 歯科医療器材の洗浄・消毒・滅菌: 使用済みの歯科器材は、患者さんの血液や唾液で汚染されている可能性があるため、適切な洗浄・消毒・滅菌を行う必要があります。
歯科医療器材の再処理の重要性
歯科医療器材は、患者さんごとに交換・滅菌するなど、適切な再処理を行うことが非常に重要です。再処理が不十分な場合、感染症の原因となることがあります。
まとめ
歯科医院における感染対策は、患者さんだけでなく、医療従事者の健康を守るためにも不可欠です。標準予防策を徹底し、安全な歯科医療を提供できるよう、日々努めることが求められます。
より詳しい情報については、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)のガイドラインなどを参照してください。