ブリッジ治療は、入れ歯やインプラントと並んで、歯を失ってしまった場合によく選択される治療法の一つです。
適合の良いブリッジはご自分の歯のように使っていただけ、取り外す必要がなく非常に快適に使っていただけることがメリットです。
しかし、中にはブリッジを使っていて不具合を感じるようになったというケースも見られます。
ブリッジが不具合を起こしている時にそれを放置してしまうとどんなリスクがあるのか、そして注意が必要な症状について詳しくお話ししていきます。
◽️ブリッジの不具合を放置すると

ブリッジは歯を失った部分を補うため、両隣の歯を土台にして橋のように連結した被せ物を入れる治療です。入れ歯と違い取り外す必要がないため、正しいケアができていればご自身の歯のように使え、快適に過ごすことができます。
しかし、ブリッジも永久的な物ではなく経年劣化や、悪い噛み合わせ、虫歯、歯周病など様々な原因で不具合を起こすこともあります。ブリッジの不具合を放置してしまうと以下のリスクが高まります。
・むし歯や歯周病のリスク
正しくフィットしていないブリッジをそのままにしてしまうと、ブリッジと歯の隙間にプラークや食べかすなどの汚れが溜まりやすくなります。
ブリッジは天然歯とは違い複雑な構造をしているため、隙間に入り込んだ汚れを落とすことはとても難しいです。蓄積したプラークはむし歯菌や歯周病菌が増殖する場になり、むし歯や歯周病のリスクを高めます。
・土台の歯や他の歯への悪影響
ブリッジが不具合を起こしていると、最もダメージを受けやすいのが土台になっている歯です。
この土台の歯はブリッジを入れる際に健康な歯でも削る必要があるため、通常の歯よりも脆く、むし歯や破損のリスクが高まります。
また、合っていないブリッジを使うことによって他の歯に過度な力が加わり、その部分の顎の骨が減ってしまう、土台の歯がグラつくなどの問題も起こりやすくなります。
・噛み合わせの悪化
ブリッジが浮いている、外れやすくなっているといった不具合を放置してしまうと、今までと違う場所で噛むようになるなど噛み合わせの悪化に繋がります。
さらには一定の場所にだけ力がかかるようになると、噛む際に痛みを感じるようになったり、他の補綴物が取れやすくなったりなどの問題が起こりやすくなります。
また噛み合わせが悪化したまま放置してしまうと、顎関節症などのリスクも高まります。
◽️ブリッジのこんな症状には要注意

ブリッジは不具合を起こす前に何かしら症状が出ることがほとんどです。ここでは不具合を起こしているであろうブリッジに見られる症状についてお話しします。
・物が詰まりやすい
今までは気にならなかったが、最近ブリッジによく物が詰まるようになった…という症状が出ている場合は、ブリッジが何かしらの影響で形が変わっている、外れかかっているかもしれません。
物が詰まりやすい状態のまま放置してしまうと、歯周病や虫歯のリスクが高くなるだけでなく、噛み合わせが変わってしまう可能性があります。
・噛むと痛みを感じる
噛んだ時にブリッジが入っている部分が痛むという場合も注意が必要です。ブリッジの土台の歯に問題が起きている、ブリッジの高さがあっていないために歯に負担がかかっているなどの可能性があります。
痛みをそのまま放置してしまうと、土台の歯がダメになってしまうこともありますので早めに相談しましょう。
・浮いたような感じがする
食事の際や会話の際にブリッジ部分が浮いたような感じがする場合は、ブリッジが取れかかっている可能性があります。
そのまま放置してしまうと噛み合わせが崩れて顎に負担がかかるだけでなく、他の歯にも負担がかかってしまうので早めに相談しましょう。
◽️定期的な歯科検診がおすすめ

ブリッジが入っている方はなかなかご自身で不具合に気づけないことが多いです。そのため、気づいた時には手遅れでブリッジの土台が使えなくなってしまうということもあります。
そうならないためにも定期的に歯科医院へ検診にいき、ブリッジの状態をチェックしてもらうことをおすすめします。
歯科検診ではブリッジを含め全体の歯のチェックや、歯周病の検査、そしてクリーニングを行います。ご自身では気づけない不具合をいち早く発見してもらうことで早期治療に繋がりブリッジの寿命を伸ばすことができます。
クリーニングでは、ご自身で落とせないブリッジ周りに蓄積した歯石やプラークを効率的に落としてもらうことで、むし歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
まとめ
今回はブリッジの不具合についてお話ししました。
ブリッジは経年劣化や適切にフィットしていないことにより不具合を起こしやすいですが、そのまま放置してしまうとむし歯や歯周病を起こす可能性が高まり、噛み合わせにも悪影響を及ぼします。
最悪、ブリッジの土台に使っている歯を失うことになったり、他の歯へも負担をかけてしまいますので、不具合を感じたら早めに歯科医院で相談しましょう。
ブリッジをいつまでも快適に使っていただくためにも定期的に歯科検診に通うことでいち早く以上に気づいてもらい、早期の治療に繋がります。
参考:テーマパーク8020
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